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PICK UP! 世界が広がる本01

ノンフィクション母親になって後悔してる

2022.3月刊行
著者:オルナ・ドーナト 訳:鹿田昌美 発行:新潮社

ノンフィクションプリズン・サークル

 島根県の山懐に建つ官民混合運営型の施設「島根あさひ」は、「セラピューティック・コミュニティ (回復共同体)」を取り入れた更生法を日本で唯一行っている刑務所だ。受刑者同士がグループになって自らの内面を語り合い、それぞれが犯罪に至った原因を探ったりしながら自分と向き合うことが、更生の手がかりとなっていく。
 その様子を長期にわたって取材し、10年がかりで制作したドキュメンタリー映画『プリズン・サークル』が上映され、話題になったのは2020年。本書は、そんな映画を制作した女性監督自身が、映画では描ききれなかった部分をも含め克明につづったノンフィクションだ。
 犯罪者の話なんて自分とは無関係と思う読者も多いだろうが、読めば心揺さぶられずにはいられない。受刑者たちが互いの体験に耳を傾け、本音で語り合ううちに、否応なく自分自身と向き合い、さまざまな気づきを得、少しずつ変化していく。人間的に成長もしていく。語り合うこと(聴くこと/語ること)が持つ力を再認識させられると同時に、罪を犯す者とそうでない者との間にさしたる違いはないことにハッと気づかされる。

2022.3月刊行
著者:坂上香 発行:岩波書店

ノンフィクション火星の人類学者

 著者は、ロバート・デ・ニーロとロビン・ウィリアムズが患者と医師を演じた『レナードの朝』をはじめ、人間の脳の働きの不思議さに迫る医学エッセイで世界中に愛読者を持っていた脳神経科医。2015年に亡くなるまでに、数々の名作を残しているが、なんといってもピカ一なのが、本書だ。
 世界がモノクロームに見えるようになってしまった全色盲の画家や、激しいチック(自分の意思とは関係なく不規則かつ突発的に手足などが動いてしまう)を起こしながら手術を行う外科医など、事故や病気によって脳に障害を負った7人の患者たちについてつづっていく。絶望して当然の状況にも関わらず、彼らがその個性を生かし、自身の人生を輝かせていることに驚かされ、激しく心打たれる。
 特に忘れ難いのが、テンプル・グランディンという高機能自閉症の女性を紹介した表題作。人の気持ちがわからず、うまくコミュニケーションできないテンプルは、自分について〈まるで火星で異種の生物を研究している学者のようなものだ。火星の人類学者のような気がする〉と語る。しかし、動物の気持ちを読み取ることには秀でており、やがて高名な動物学者となる。赤ちゃんのとき母親に抱きしめられることすらできなかったほど神経が過敏で、人と触れ合えない彼女が、寂しさを埋め安心感を得るために、自分で開発したコンプレッサー式の「抱っこ機械」に抱きしめてもらうシーンには、胸を締めつけられるよう。7編ともヘビーな話なのだが、驚きと感動に満ちていて、読後、人間ってすごいな、と勇気をもらえるはず。

文庫本は2001.4月刊行
著者:オリヴァー・サックス 訳:吉田利子 発行:ハヤカワ文庫

エッセイセンス・オブ・ワンダー

1996.7月発行
著者:レイチェル・カーソン 訳:上遠恵子 発行:新潮社

ノンフィクションパパは脳研究者 子どもを育てる脳科学

2017.8月刊行
著者:池谷祐二 発行:クレヨンハウス

ノンフィクションこの星の忘れられない本屋の話

2017.12月刊行
編集:ヘンリー・ヒッチングズ 訳:浅尾敦則 発行:ポプラ社

ノンフィクションPHOTO ARK 動物の箱舟

2017.8月刊行
著者:ジョエル・サートレイ 訳:関谷冬華 発行:日経ナショナルジオグラフィック社

エッセイやりなおし世界文学

2022.6月刊行
著者:津村記久子 発行:新潮社

ノンフィクションPIHOTEK 北極を風と歩く

2022.8月刊行
文:荻田泰永 絵:井上奈奈 発行:講談社 

ノンフィクション語学の天才まで1億光年

2022.9月刊行
著者:高野秀行 発行:集英社 

ノンフィクション信じようと信じまいと

2022.6月刊行
著者:R・L・リプレー 訳:庄司浅水 発行:河出書房新社

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